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土着とモダン、融合の得失は・・・
アルビン・エイリー舞踊団
(日経新聞 2005/6/6)
一九五八年にアルビン・エイリーが、彼と同じ黒人(アフリカ系アメリカ人)ダンサーたちとともに、たった七人で創設した舞踊団だが、現在ではアメリカで最も知名度の高い舞踊団のひとつである。毎年、本拠地ニューヨークで五週間の公演を打つほか、米国内外で毎年一五〇回以上の公演をおこなっている。これが十度目の来日になる。
創立者エイリーの死後、芸術監督のジュディス・ジャミソンと監督補の茶谷正純がカンパニーを引っ張ってきた。
Sプロの「ラヴ・ストーリーズ」は、ジャミソンが若手二人と共同で振り付けた新作。アフリカ起源の黒人ダンスとモダンダンスとの融合がこの舞踊団の一貫した路線であることが、この作品からもわかるが、その融合によって何が得られ、何が失われたのかについて考えさせられる。たとえば、ヒップホップやストリートダンスも取り入れているのだが、それらが本来もっていた猥雑で土着的なものがきれいに拭い去られているため、どこか中途半端な印象を受けてしまう。
パーソンズ振付「コート」は、わが国ではマラーホフの公演で馴染み深い。ストロボの効果でダンサーが空中浮遊しているように見える作品だが、照明のセッティングが悪く、鮮明に見えなかったのが残念。踊ったクリフトン・ブラウンは期待の新星と聞いていたが、なるほど引き締まった肉体といい、エッジのある踊りっぷりといい、魅力的なダンサーだ。
黒人霊歌による「リベレーションズ」はエイリーの代表作。改訂を重ねた末、無駄のない傑作に仕上がっているが、ここでも改訂の過程で捨てられたものの方が気になってしまう。
それにしてもダンサーたちの鋼のような肉体と卓抜した運動能力は、見ていて心地よい。5月24日、東京国際フォーラム。
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