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労働者のダンス、体も高ぶる
タップドッグス
(日経新聞 2005/1/27)
二〇〇〇年シドニー・オリンピックの開会式のクライマックスが一千人によるタップダンスだったことは記憶にまだ新しい。あのイベントをリードしたのがこのタップドッグズである。
タップダンスというと、ブロードウェイ・ミュージカル全盛時代のフレッド・アステアを思い浮かべる人が多いかもしれない。でもそれは昔の話。ここ十年ほど、まったく新しいタップダンスが全世界的に流行している。それを牽引してきたのが、このグループである。
発足して十年。六人からなるグループだが、これまでに参加したダンサーは八〇人におよぶという。現在は三つのグループが世界各地を巡業している。
彼らのショーのコンセプトはずばり「労働者」である。実際、オリジナル・メンバーたちはオーストラリアの鉄工業町の出身だった。かつてのタップ・ダンサーたちが燕尾服にエナメルの靴という姿だったのとは対照的に、彼らはジーンズにTシャツ、その上にチェックのシャツをはおり、靴はごついブーツだ。
鉄板を運んできて建築現場のような足場を組み立てては、その上で踊り、すぐに今度はその足場を解体する。チェーンソーで火花を散らしたかと思うと、水を張った足場の上で踊り、客席に水しぶきを飛ばす。
アステアのタップが軽やかで、鼻歌を誘うものだったとすれば、このタップの音はアンプで増幅されてホールを満たし、観ている者のお腹に鋭く刺さってきて、体の底から昂奮させる。
リーダー、見習い、世話好きなど、各ダンサーの役柄(性格付け)が決まっているのも面白い。
ブロードウェイのロングラン・ミュージカルなどと同じく、ショーの内容は十年前に観たときとまったく同じなのだが、パワーは少しも落ちていない。16日東京国際フォーラム。
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