「春の祭典」をみるたびに、ベジャールは天才だと思う。
だが今回の公演は、ダンサーたちが全体にだれていた、というか、たるんでいたような印象を受けた。ベジャール自身が来ていると、ぴりぴりと緊張しているのだろうが。後藤和雄はいつものようにひどかったが、大嶋正樹が全体を引き締めていた。
「ドン・ジョヴァンニ」は、ベジャールの作品のなかでは、まあ大した作品ではない。なかなかいい女性ダンサーがいたが、名前を忘れてしまった。
「中国の不思議な役人」は、1994年にベジャール・バレエ団が来日したときに上演した作品だが、ちょうど私はイギリスに住んでいて見られなかったので、楽しみにしていた。う〜ん、面白い。が、ベジャールにしては、ちょっと原作に寄りすぎ。それは「ゴーゴリ(外套? 鼻? 正確なタイトルを忘れた)」でも感じたが。
昔、パルコ劇場で山口小夜子主演で上演されたことがある。そのときはつまらなかった。
ただ、首藤が中国人に適役かどうか疑問だ。女(私がみた日は古川和則)は、あまりよくなかった。もっと妖しい魅力を放っていなくちゃ。
中国の役人が人民服を着ているというのも、今となっては・・・やはり、昔の中国服がいいのではなかろうか。原題は「マンダリン」だが、このマンダリンの正体はよく分からない。宦官と訳している人もいる。いずれにせよ、首藤だとまじめな共産党員に見えてしまう。