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レニングラード国立バレエ団
(1月26日 オーチャードホール)

 「竹取物語」こそ日本最古の物語である、と最初に宣言したのは『源氏物語』である。「絵合」の巻に「竹取物語」こそが「物語の出で来はじめの祖(おや)」だと書いてある。もっとも、もとは大陸から伝来した物語である。
 それにしても、宇宙からやってきた少女がまた宇宙に帰っていくという、「ET」とまったく同じ話である。
 外国のアーティストがこの物語に魅力を感じても当然だろう。この物語のバレエ化というと、何よりもイリ・キリアン『輝夜姫』が思い出される。ビデオもあるし、日本でも公演されたが、ただし、石井真木の曲はキリアンのために書かれたのではなく、その前にスターダンサーズ・バレエ団が上演した『輝夜姫』のために書き下ろされたものである。
 キリアンの作品が「竹取物語」のモダンバレエ化だとしたら、ボヤルチコフのほうはクラシックバレエ化である。衣裳も美術も、キリアンのほうはまったく抽象化されているが、ボヤルチコフのほうはかなりリアルで日本的である。
 見に行く前は、噴飯物ではないかと心配していたのだが、予想以上によくできた作品であった。
 新聞にも書いたが、群舞がよくない。振りがおそろしくつまらないのである。できるだけクラシックのパを使うまいとして、そのためにかえってへたなモダンダンスみたいになってしまっている。
 竹林を表現した男性群舞はとくによくない。まず、江戸時代風のちょんまげを結っているが、月代(さかやき)というのは室町以降のものであり、それ以前の男性は頭を剃っていない。竹をあわらした衣裳は、釣ちゃんの仮装大賞みたいで、いただけない。
 よかったのはかぐや姫のソロと、かぐや姫と帝のデュエットである。クラシックのポーズやパに工夫を加えて、東洋風に見えるようにしてある。これはベジャールが使ったテクニックと同じである。
 草刈のほうは見なかったので、比較できないが、ペレンは素晴らしかった。体がやわらかく、難しい技もさりげなくこなしてしまう。ボヤルチコフも、ペレンのために振り付けたのであろうが、これまでのどの作品よりも、ペレンの素晴らしさが際立った作品であった。

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