島崎徹/HUMAN GATE (3月7日、青山劇場)
多くの人と同様、私も日本のバレエが世界に誇れるようなものになってほしいと切に願っている。世界に誇れる、というのは、ローザンヌで大勢入賞者を出すといった、優れたダンサーを輩出することではなく、優れた振付家を生むことである。ダンサーを生むことはクリエイティヴではない。振付家を産み、その振付家の作品が世界で上演されてはじめて、日本が世界の舞踊界にクリエイティヴな貢献をしたことになる。 というわけで、鈴木稔や島崎徹の作品には注目している。今回、島崎の6作品が上演されたが、正直なところ、どれも感心しなかった。というのも、数日たった今、ほとんど覚えていない。かくも印象が薄いのである。 最後の作品の終結部は2度もアンコールされ、理由なく楽しかったことは事実だが、どうしてあれをバレエ・ダンサーに踊らせなくてはならないのか、わからない。