この日はペトルーチオがグエラ、カタリーナがランドヴェ。
このストーリーはご存じの通り、グリム童話の「つぐみの髭の王様」と同じく、いまやポリティカリー・インコレクトで、見ていてもちょっとはらはらする。そのうちに上演されなくなるかもしれない。
それにしても名作中の名作である。よく笑わせてくれる。テンポがいいからである。そのいっぽうで、しっとりとしたパ・ド・ドゥがたっぷり見られる。
ハイデのイメージが強いが、ランドヴェはスタイル的にハイデの後継者というイメージである。ハイデのファンは「ハイデに比べたら全然ダメ」といっていたが、私はかならずしもそうは思わない。
余談ながら、ビデオの『椿姫』のハイデは年取りすぎていて、よくない。
ハイデといえば、20年ほど前の世界バレエ・フェスティバルで、ジョルジュ・ドンとふたりで踊ったベジャールの『ロミオとジュリエット』が絶品であった。あんなに官能的なロミ・ジュリは後にも先にも見たことがない。
なお、なぜかNBSは「マリシア・ハイデ」と表記するが、正しくは「マルシア」である。マリシアなどという名前はない。