ダンスと映画

愛と喝采の日々 The Turning Point


データ

アメリカ映画 119分
監督:ハーバート・ロス
製作総指揮:ノラ・ケイ
製作:ハーバート・ロス、アーサー・ローレンツ
脚本:アーサー・ローレンツ
撮影:ロバート・サーティーズ
音楽:ジョン・ランチベリー
出演:ディーディー:シャーリー・マクレーン
   エマ:アン・バンクロフト
   ユーリ:ミハイル・バリシニコフ
   エミリア:レスリー・ブラウン
   ウエイン:トム・スケリット
   アデレイド:マーサ・スコット
   カーター:マーシャル・トンプソン
公開 1977年

ストーリー

 ディーディーは、かつはバレリーナだったが、今は田舎で、夫とバレエ教室を経営しながら、幸せな家庭生活を送っている。その田舎町に、ニューヨークからABTとおぼしき大バレエ団がやってくる。ディーディーもかつてはそのバレエ団にいたのだった。プリマの(だが引退間近い)エマと再会し、娘のエミリアをそのバレエ団に入れることにし、心配なので、息子を連れて自分もニューヨークに行く。エミリアはエマを母のように慕い、ディーディーの嫉妬を買う。
 かつてディーディーとエマはひとつの役を奪い合ったが、ディーディーは妊娠し、バレエ団をやめたのだった。才能がないと諦めたせいで妊娠したのか? もし妊娠しなかったら、エマではなくディーディーがスターになっていたのか? ディーディーとエマはこれまで胸にわだかまっていたものを吐き出し、いい年をして取っ組み合いの喧嘩をし、そして和解する。
 いっぽう、エミリアは、ロシアから亡命してきた天才ダンサー、ユーリに恋し、その恋に破れる。

↑ギターの弾き語りというのは、女
の子を口説く必殺技のひとつである。

↓ダニロワ。

↓「ロミオとジュリエット」のバルコニー・シーンを稽古するバリシニコフとブラウン。二人は盛り上がって・・・そのままベッドインしてしまう。
 正確にいうと、盛り上がったというより、男はロミ・ジュリで盛り上げれば女の子をその気にさせ、「落とせる」ことを知っていたのだ。

劇中バレエ タイトルバックは『ラ・バヤデール』の「影の王国」。劇中、『ジゼル』の一部が上演される。また、『ロミオとジュリエット』の稽古風景がある。最後にガラ公演があり、マルシア・ハイデとリチャード・クラガンがクランコ振付「伝説」を、ピーター・マーティンスとスザンヌ・ファレルが「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」を、ブフォネスが「黒鳥のパ・ド・ドゥ」を、バリシニコフが「眠れる森の美女」のグランパと「海賊」を(それぞれごく一部)踊る。レスリー・ブラウンの踊る新作がいい。

↓失恋してやけ酒をのみ、泥酔してジゼルの
コールドで踊るブラウン
↓ブラウンに稽古をつけるダニロワ  ↓有名な乱闘シーン         

ハーバート・ロス(監督) このページを参照。

ミハイル・バリシニコフ(トニー) このページを参照。

シャーリー・マクレーン 1934年にアメリカのヴァージニア州に生まれる。55年にヒッチコックの『ハリーの災難』で映画デビュー。代表作だけでも、『青い目の蝶々さん』『アパートの鍵貸します』『あなただけ今晩は』『スイート・チャリティ』『真昼の決闘』『愛と追憶の日々』(アカデミー主演女優賞)その他がある。『アウト・オン・ア・リム』により、精神世界のほうでも有名。

アン・バンクロフト 1931年ニューヨーク生まれ。『奇跡の人』(1962)でサリヴァン役を演じ、アカデミー主演女優賞。多くの人にいちばん強烈な印象を残しているのは『卒業』のミセス・ロビンソンであろう。サンデー・デニスと共演した『女狐』も印象深い。私は個人的に、アンソニー・ホプキンスと共演した『チャーリング・クロス街84番地』が大好きだ。見るたびに涙でぐしょぐしょになる。

アレクサンドラ・ダニロワ(1903-1997)帝室舞踊学校、革命後は国立舞踊学校で学び、かつてのマリインスキー劇場であるGATOBに入団。24年、バランシンとともに西側に巡業に出かけ、バランシンとともにディアギレフに雇われる。27年にバレエ・リュスのバレリーナに。『舞踏会』『ネプチューンの勝利』のオリジナル・キャスト。その後、バジル大佐のバレエ・リュスやバレエ・リュス・ド・モンテカルロで活躍、一世を風靡する。名作バレエのほとんどすべての役を踊っているが、とくに有名なのは『青きドナウ』『ゲテ・パリジェンヌ』。晩年はスクール・オヴ・アメリカン・バレエで教えた。『ゲテ・パリジェンヌ』と『マドモワゼル・フィフィ』はビデオが出ている。

 ↓マルシア・ハイデとリチャード・クラガンによる「伝説」(クランコ振付)
↓スザンヌ・ファレル ↓ピーター・マーティンス
↓新作を踊るブラウン
↓ブフォネス(右)